【ふたたび荒野へ―レコーディング回想】

今回、改めて感じたのは、1曲を通して「つぶを揃えて弾く」ことが如何に難しいか、ということ。それと、自分の握力が弱いこともありますが、コード、単音に限らず、押えた弦をはっきりと鳴らす、というのも難しいなと思いました・・・なんか難しいことだらけな感じですが(笑)。

今回はエフェクターを使用したことで、指のアタックの強弱によってエフェクトのかかり具合が変わり、ちょっとした力の差で音が前に出たり引っ込んだりと、けっこう苦労もありました。僕はピックを使わないので、その効果が欲しい時は爪をピック代りにするのですが、音のつぶの差が顕著になるのは指弾きのほうですね。

あと、いつも言っていますが、レコーディングで肝心なのは「止め時」ですね、特にソロギターの場合。ある程度テイクを重ねると良くはなっていきますが(4回くらいまで?)、逆にある時点から、細かいところばかりに気が行って、全体像を見失い始めるタイミングというのがあるんですよね。で、最終的に選んだテイクがテイク2だったりと、皮肉なことになったりもします(笑)。僕の場合は「あと1回くらいでピークかな」なんて、なんとなく感じたりするのですが、その「あと1回」の時でも、途中で「良くならないなぁ」と思ったら速攻で止めてしまいます(笑)。その辺りの「1曲のテイク回数」と「質」の関係は永遠のテーマかもしれませんね。もちろん、速く「OKテイク」を録ることが目的ではありませんが・・・あくまでも、その時の自分の身体のリズム(日によってリズム感覚が違う)、感情の起伏もろもろを含めて、ということで。

最後に、今回はエフェクターを活用していますし、全曲ライン録音ですので、おそらく好みは分かれるかなと予測しています。「アコギの音じゃない!」とはっきり言われる方、「いや、こんなの好き!」と言われる方などなど、ひょっとすると真っ二つに分かれるかもしれませんね。が、何はともあれ、弾いているのは僕に違いありませんし(笑)、「今、僕がやってみたかったこと」の1つですので、現時点では納得していますし、満足しております! 聴きなおすとやり直したくなるかもしれませんが(笑)。

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