年頭の想い(誓い?)

ぜひ、ご一読ください。

恥をかく勇気:持てる、持てない?

僕のライヴに来てくださる皆さまは、すでにご存じだと思いますが、僕はステージ上で「自分はチャレンジャー」だと公言しています。そして、そう実践してきております。僕が自慢できることがあるとすれば、その点かもしれませんね(笑)。これは、気をてらって発言している訳ではなく、本心です。

具体的に言うと、ライヴ前日にできた新曲、アレンジ曲など、こなれていなくても平気で演奏してしまう。もちろん、曲自体も完璧に覚えているわけではなく、演奏中も「ん~、この次はどうだったっけ・・・」と、頭の中はパニック状態。当然、ライヴ後は落ち込みます(笑)。それでも、強引にライヴでお披露目する理由は、たとえ自宅などの練習で満足に弾けた(歌えた)としても、やはり「あの一発勝負の本番での緊張感と恐怖感」にはほど遠く、本番の荒波の中でしか学べないないこと、感じえないものがあるから、という理由なんですよね。

そこで、究極の自問として、タイトルにあるように、「恥をかく勇気:持てる、持てない?」に行きつくわけです。誰だって人前で恥をかきたくない、というのが本音だと思いますが、僕の場合、ことギターに関しては、常にリスク・テイカ―(risk taker)でいたいと強く思っております。間違いを犯しながら恥をかく分、その悔しさを利用して伸びていきたい(!)、そして次はリベンジしたい(!)、みたいな気分でしょうか。加えて、その過程を通っていると、次に同じ曲を演奏する場合、少なくとも質が上がるんですよね。ほんの少しの自信と共に・・・。

アーティスト側から見た場合、小規模ライヴの魅力の1つは、この点にあると言えるかもしれません。しかし、それも小さなライヴハウス限定でしょう。大規模な会場で演奏する方々は、構成、照明、音響に至るまですべてが事前に綿密に練られていて、リスクを冒す(恥をかく)というより、リスク回避(恥をかかない)に重きが置かれているように感じます。比べて、小さなライヴ会場では、当然、2、000人クラスの会場の様な広がりはなく、お客様は超至近距離で見ておられますし、大会場の様にステージの空間をうまく利用することもできません。もちろん、そんな環境の中でも、何とかステージと客席の距離感を保ちたいと思うのですが、すべて「丸見え状態」になります。逆に考えれば、小さなライヴハウスの利点としては、「虚像」としての存在ではなく、「生身の人間」としていられる、ということではないでしょうか。

僕は、そんな、自分の至らない「素の部分」をさらけ出すことが“許される”ライヴハウスが大好きですし、今後も、チャレンジャー(risk taker)でいたい、と思っております。

皆さま、改めまして、2017年も、どうぞよろしくお願いいたします!

住出勝則(Masa Sumide)