デビュー33周年!

今日で、「♪20歳のめぐり逢い」でデビューしてから33年が経ちました。ん~、あれからずいぶん長い時間が過ぎたわけですが、まずは、これまで直接・間接的にお世話になってきた方々、そして、応援してくださったファンの皆さまに感謝したいと思います。ほんとうに、ありがとうございました! お陰さまで、今でも音楽を続けることができています!

『シグナル』が解散して以来、僕の行方が分からないとか(笑)、時と共に忘れてしまったとか、ファンの方々の人生の中でも色々あったと思いますが、僕としては、比較的元気な身体で今日を迎えられたことを、素直に喜びたいと思います。当然、あれから33年も歳を重ねたわけですから、少々、ガタはきてますが、精神年齢のほうは逆に若返っているような気がしますねぇ。自称12歳!?

目を閉じれば思い出がよみがえってきます・・・初めて東京へ出て行ったとき、田舎モノだったので(今でも)、高層ビル群を見て驚いたり、山の手線の車中で関西弁をしゃべっていて周りの人に笑われたりとか、東京弁(?)に戸惑ったりとか、スタジオで初めて見た幅の広い録音用テープを記念に切り取ってもって帰ったりとか(たしか匂いもかいだ)・・・つきませんねぇ。とにかく、最初の3年間はすごく忙しかったことを覚えています。予定を書き込む手帳は真っ黒だったですねぇ。衣裳を着たまま電車で移動したこともありますし、打ち合わせとか取材も多く、その度に紅茶をたくさん飲むので、胃の調子が悪くなったりもしたことを覚えています。学園祭にもよく出演させてもらいました。また、テレビにもちょくちょく出させていただきました。

時は流れて、現在は表現方法とか演奏形態は違っていますが、ギターという良き相棒と楽しく過ごせていますので、やっぱり、幸せかな・・・まぁ、上を見ても下を見ても切りがないのですが、「自分がやりたいことができる幸せ」を感じているのは確かです。これは、フリーで活動しているアーティストの特権かもしれませんね。これまで色々と制約がある中で仕事をしてきたわけだから、今後は、こと音楽に関しては「わがままな自分」でいいんじゃないかと思っています。それが「プロの仕事」につながるのでしょうから・・・

僕は、また明日から未来へ向かって進化していきます。今後とも、公私ともどもご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。 

まずは、一歩、一歩・・・

ご無沙汰ですぅ(笑)

ここのところ、毎日このブログを書いていましたので、ちょっと間があくと「ご無沙汰してます」という感じになりますねぇ。僕は、じつは、東京へ2日間行っておりました。今回の目的は、打ち合わせと取材。取材のほうは、『アコースティック・ギター・マガジン』(リットー・ミュージック)で、先日、録音が終了した企画CDを取り上げていただきました。今回の相棒の小松原俊さん(コマンチ)と大阪のドルフィン・ギターズの武田氏を交えての楽しいひと時でしたが、コマンチくんのギターの知識には一同「すごいなぁ」と口をアングリ。彼の知識は百科事典級かな。僕もタジタジで、もうギャグで返すしかありませんでした(笑)。とりあえず、10月末に出版されますので、ぜひ、ご覧くださいね。CDのほうも、その頃には発売になるかと思います。

あと、初日の打ち合わせのあとに、アリスのきんちゃん(矢沢透)に会いに六本木にあるお店にお邪魔しました。やっぱり、きんちゃんとのおしゃべりは楽しい! あっと言う間に時間が過ぎていきます。いちアリス・ファンとして、もう一度、アリスの復活を見たいですねぇ。そう思っている(願っている)人は多いんでしょうね。

話は前後しますが、取材のあと、タイミングよくトレース・バンディーくんがその日に来日するということで、彼のホテルの近くで合流+顔合わせ。彼のCDの日本版をリリースしている『プー横丁』のプーさんと、カイザーカポの販売代理店でもある『ロッコーマン』のK氏も同席。トレースくんは2年前に結婚したという奥様との来日となったのですが、行きの飛行機の席が偶然ビジネス・クラスに格上されたようで、ご機嫌でした。それより、すごく今回のツアー(今日からスタート)を楽しみにしている様子が話し口調から伝わってきて、嬉しかったですねぇ。ナイス・ガイだし、僕もひと安心です(笑)。↓でもお知らせしていますように、大阪は9/25, 26日になりますので、ぜひ、ご参加くださいね。ますます彼のパフォーマンスが楽しみになってきました。待ってますよ~!

ライヴのお知らせ

ドイツへ行く前のライヴです。ぜひ、ご来場くださいね! お待ちしております。

9月26日(金):5th Street(大阪・吹田)
ACOUSTIC NINJA LIVE!
Masa Sumide+Trace Bundy

□前売り:3500円 当日:4000円
□開場:18:30 開演:19:30
□ご予約・お問合せ先:(06) 6386-9114

※ 前日の25日には、トレースくんのギター・クリニック/インストアー・ライヴがドルフィン・ギターズであります。(06) 6310-6180 までお問い合わせください。

9月27日(土):RADIO DAYS(東京・三軒茶屋)
□前売り:3000円 当日:3500円
□開場:18:00 開演:19:00
□ご予約・お問合せ先:(03) 3414-5131

10月16日(木):まっちゃんAcoustic Pub & Lunch(京都)
□前売り:2500円 当日:3000円
□開場:18:30 開演:19:30
□ご予約・お問合せ先:(075) 344-0117

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この次のライヴは12月までありませんので、お見逃しなく! 
よろしくお願いいたします。

50人・10ヶ所

僕のもうひとつの夢は、どんなソロ・ギタリストが行っても50人は動員できる環境、そして、そんな場所を全国に10ヶ所でいいから作りたい(見つけたい)、というもの。本当に小さな小さな夢なんですが、なかなか現実は厳しい(!)と言わざるをえませんね。加えて、所属事務所とかメディアのサポートも一切なく、いち個人として動いているアーティストにとっては、他のギタリストやギター界の今後を考える余裕がないという事実もあるんですよね。ましてや、養っていく必要のある家族がいるアーティストの場合だと、当然、優先順位が変わってきますし・・・。

ん~、どうしたらいいのかなぁ? ひとりの力には限界があるし、かと言って、明日から急に状況が好転するほど世の中は甘くない・・・ましてや、愚痴を口にするだけでは物事は動いていかないし。それが痛いほど分かるだけに、フラストがたまります(笑)。年齢的にも「急がないと・・・」という気持ちもありますしねぇ。元気なうちに(笑)。  

動員に関して、まずは、「30名」の壁があるんです。次に、「50」、そして「100」~と続きます。で、なぜ表題の「50人」かと言いますと、アーティストにもお店にも少しだけ経済的に上がりが出るラインだということなんですよね。まぁ、お店にとってはより多いのにこしたことはないんでしょうが、僕としては、この数字を目標にするのが現実的だと思っているんです。

今、これを書いている部屋の棚に犬とサルの小さな置物が並べて置いてあります。そう、文字通り「犬猿の仲」を象徴するものです。僕としては、ソロギター界の未来はこうなって欲しいという気分ですかねぇ。考え方、やり方などの違いを打破して、狭い業界だからこそ主義主張を乗り越えて協力し合う、という象徴でもあるんですよね。

さて、今後、僕らはどこへ行くのでしょうか?

ドイツ・ツアー

10月末から始まるドイツ・ツアー。3週間強と長いので、体調管理に気をつけねばと思っているのですが、ガイドブックを見る限り、食べ物がおいしそう! プラス、ビールの本場、ワインも有名となると、ま、ま、まいったなぁ(笑)。ただ、各コンサートの始りが20:00~くらいなので、終了して食事をする時間は23:00前後になりそう・・・以前、夜の10時以降に食べるものはすべて脂肪に変わる、と本で読んだことがあるので、できるだけヘビーなものは控えたほうがいいかな。でも、食べたい、いや、あかん、食べたい、でも、あかん・・・の葛藤のくり返し(笑)。

ツアーは、専属運転手つきのミニ・バスで回るそうです。電車もいいけど、車だと小回りがきくし、景色もより楽しめそうなので、ワイワイ・ガヤガヤと楽しくなるかな。と言っても、一緒に回るぎギタリストは初対面の人ばかり。まぁ、音楽とギターという共通言語があるので、心配はしていません。

さて、ご参考までに、↓ 今回のツアーで行く地名を書いておきますね。僕が持っているガイドブックに載っていないところもありますので、結構、小さい町も入っているかもしれませんね。いずれにしても、普通の団体旅行ではおそらく立ち寄れないところばかりだと思いますので、すごく楽しみです。

Enschede(オランダ) / Koin-Mulheim(以下、ドイツ) / Magdeburg / Oldenburg / Osnabruck / Mulheim(Ruhr) / Dresden / Merseburg / Dessau / Halle / Berlin / Ludwigshafen / Worms / Schorndorf / Abstadt / Speyer / Karlsruhe

ひょっとしたらスペリングが間違っているところがあるかもしれませんが、ぜひ、地図で確認してみてくださいね。

ダンケ シェーン!

「ありがとう」という気持ち

今、読んでいる健康に関する本に興味深い一節がありました。それは、何ごとにも感謝をしていたら、副交感神経の穏やかな生き方に変わっていき、心がやすらぎ、例えば、ガンでさえ自然退縮する体へと変わっていく、というところ。さらに、「ありがとう」と口にすると、それを脳で聞いて自分に良いことが起こる、とも書いてありました。

僕は、この「ありがとう」という言葉はすごく美しいと思いますねぇ。逆に言えば、そう素直に言えない人は醜いということか!? 僕も歳をとって、「最近の若者は・・・」と、昔、自分が大人に言われてきたフレーズを口にすることが多くなりましたが(笑)、最近は「ありがとう」どころか、きちんと挨拶さえできない(しない?)、そして謝らない若者(大人もいる)が増えてきたことを寂しく思うひとりです。反対に、きちんと挨拶ができて、「ありがとう」と素直に言える若い人に会うと、清々しい気分になれます。まぁ、ごくごく普通のことなんですが・・・

思えば、あわただしい生活の中で忘れがちなことって多いですよねぇ。えてして、失ってから気付くということになりかねない状況も多いかもしれません。でも、失ってからでは遅いんですよね。そうならないためにも「ありがとう」の気持ちは持ち続けないといけないな、と自分に言い聞かせています。

最後にひとこと・・・皆さん、ありがとう!

英語

先日、久しぶりに大きな書店の「語学コーナー」に行ってみました。最近はオンライン書店でモノを買うことが多いのですが(便利になった!)、まぁ、目につく本のタイトルやら量の多さにびっくり。相変わらず、「すぐに(自然に)ペラペラになる」とか、「○○週間でモノになる」とか系があったり、中には「英語を上手くなりたかったら勉強するな」といった過激なメッセージを含んだものもあったりしました。もう、アイデアが出つくした感がある語学本ですが、それでも、色んな切り口を考えて商売に結びつけようとする出版社の努力がうかがえます。

僕が密かに英語を独学していた頃と決定的に違うと思うのは、音声面ですね。当時はカセットでしたし、高額なことに加えて(別売り)、録音のスピードやら内容が今ひとつ不自然だったりしたものですが(今から思えばの話)、最近の本にはCDがついているものが多く、内容的にも音声面でもかなり改良されてきています。加えて、CD-ROMまでついたものもありますので、コンピューターも利用できます。

思えば、テクノロジーの進歩によって、インターネットという強い味方まで出現しましたし、語学習得の環境は十分にととのっていると言えますね。辞書に関しても、今や電子辞書がありますので、もう、重たい辞典を持ち歩く必要はありません。そして、アメリカで人気のあるドラマ・シリーズもテレビで見れる時代となり、昔と比べると、ほんとうに英語は身近な存在となってきています。が、はたして、それと比例して日本人(僕も含めて)の英語は上達しているのかなぁ・・・

僕としては、今後も、世界の二大言語である「音楽と英語」を磨き続けていくという強い意志(+夢)を持っていきたいと思っています。英語に関しては、英語圏へ行くたびに、現地の6歳くらいの子供にも勝てない状態ですが(当たり前?)、だからこそ、今日から明日へと夢をつなぐ勉強が必要なんですよね。やっぱり、「英語は勉強しないとダメ!」、というのが僕の結論です。

9月21日

来る9月21日で、デビューしてから33年(!)が経ちます。現在40歳のオジサンが、そのとき7歳だったことを思うと、ものすごく昔の話のような感じがしますが、実際には、川が流れるごとく早く過ぎていったように思いますねぇ。この間色々ありましたが、まずは、今も好きなことができていることに感謝しないといけませんね!世の中、どれくらいの人が「自分の好きなこと」ができて、メシが食えているのか分かりませんが、子供のころから大好きだった音楽で生きていける幸せは格別です。まぁ、「生きていける」と言っても、お金はありませんが(笑)。思えば、僕のここまでの人生、ほんまにお金と縁がありませんでした。まさに、小さな動きと小さな稼ぎ・・・の繰り返し。というか、お金を儲けることを目標にしてこなかった、ということかな。もし、「成功」を「お金」という物差しではかるなら、僕は、間違いなく落第者でしょう。でも、僕には、お金では買えない夢があるんです――ギターで世界をつなぐこと+幸せにすること。笑われてもいいんです、僕は本気です(笑)。

節目、節目に色々と振り返り、また考えるんですが、「明日の自分」はきちんと自分でコントロールできるようにしていきたいと思いますねぇ。無理?すでに運命は決まってる?いや、だいじょうぶ。ギターの魂の音(声?)に導かれるまま、一緒に歩んでいけばいいだけです!

リアルタイムで聴いた音楽

↓「色々ありましたぁ。」で書いた週に、興味深いお店へ連れていってもらいました。東京は吉祥寺にある「NAKAPAPA」という小さなカフェ/ライヴ・ハウス。メニューを見たとたん、一気に気分が高揚してしまいました。なんと、『クリーム』と『ジェフ・べック』の写真があしらってあるではないですか! そして、壁には懐かしい感じのギターが飾ってあるし、古いレコードやコンサート・パンフレットまである。とくに、エリック・クラプトンの自叙伝を読んで間が経っていなかったこともあり、このめぐり合わせにビックリ! さらに、お店の方もその本を読んでいるということを聞いて、またまた驚き。完全に、70~80年代にタイムスリップした気分でした。あと、かかっている音楽も好かった。CSN&Y、スティーリー・ダンなどなど。とどめは、『ガロ』! ん~、やっぱりいい! 「♪一人で行くさ」、「♪地球はメリーゴーランド」などなど、僕がリアルタイムで聴いて、そしてシビレた旋律が押し寄せてくる・・・“走馬灯のように思い出がよみがえる”とはこのことかっ! やっぱり、自分が生活の中で、しかもリアルタイムで聴いてきた音楽の力はすごいですねぇ。最高の心のビタミンだと思う。いや、どんなサプリメント(一時、凝りました)より効き目があるかな。

懐かしい音楽を聴きながら思ったことは、どんな音源を聴いても、全体的に音数がすくないということ。基本は、あくまでもドラム、ベース、ギター、キーボード(ピアノ)。これで十分! それが、いつのまにか、機械的で“厚化粧”な音楽に姿を変え、「シンプル イズ ベスト」という基本が“常識”ではなくなってしまいましたよね。もちろん、音楽はリスナーの「好みの問題」で、「基本」なんて最初から存在しないのかもしれません。が、僕としては、自分がリアルタイムで聴いてきた音楽が自分のギター・ミュージックの基本になっているのは間違いない、と声高に言えますね。

あ~、音楽をやっててよかった! そして、そんな環境に身をおけることに感謝!        

また、ひとり・・・

また、ひとり、偉大なギタリスト(+俳優)がこの世を去ってしまいました。その名は、ジェリー・リード。享年71歳。チェット・アトキンスと双璧をなし、世界中の数多くのミュージシャンに影響を与えた、まさに巨人でした。来る10月に来日するトミー・エマニュエルも彼の大ファンであることは知られていますし、日本では徳武弘文(Dr. K)さんも多大な影響を受けておられます。

僕が初めてジェリー・リードの音楽を知ったのは、もう20数年前のこと。アメリカの友人を訪ねてサンフランシスコへ遊びに行ったとき、たまたま彼がジェリー・リードの曲(タイトルは忘れた)を弾いていて、カントリーのようなジャズのような、とにかく「アコースティック・ギターならでは」という曲調に、思わず、「それ、誰の曲?」と興奮して質問したのがきっかけでした。とは言え、それからジェリー・リードの音楽を聴き込んだというわけではないのですが、以後、様々なソロ・ギタリストのCDを聴くなかで、ちょくちょく彼の作品をカバーしているアーティストに出会い、間接的にジェリー・リードの音楽に触れることができた、ということかな。彼の音楽をひとことで説明すると、カントリーなんでしょうが、とにかくオシャレなんですよね。コードの使い方やメロディーのもって行き方が。ギターを弾いている人なら、「耳コピしてみたい。弾いてみたい!」と思わずにはいられない感じ、と言えば分かってもらえるかな。でも、かなりピッキングは難しいですが・・・

ところで、訃報にふれる度に考えます。自分は、あと何年生きられて、いつまでギターを弾いていられるのか、と。まぁ、究極的には、今日がなければ明日はないわけで、「今」を悔いのないようにしっかりと生きていくしかないのですが、限りある時間のことを思えば、実際に年齢のことも気になりますし、自分のことはもちろんのこと、日本(+世界)のソロギター界の行く末がすごく気になります・・・

合掌。