“なまり”はグ~!?

先日、東京で偶然入ったお店に、これまた偶然、オーストラリア人の軍団がいました。僕自身、5年半も住んだところですので、彼らの英語のアクセント(なまり)を聞いた途端に“里帰り状態”みたいになってしまい、そこから一気にお酒が進んでしまったのですが、やっぱりお国柄を表す「なまり」はええなぁ、とつくずく思いました。
いわば、アクセントはアイデンティティーの象徴でもあるわけですが、すごく魅力的でもあると思うんです。だから、日本人が英語を話すときのアクセントなんかも、その意味では魅力的ですし、「私は発音がイマイチで・・・」とか謙遜する必要なんてまったくないと思うんですよね。もちろん、相手に理解してもらえるように、よりよい発音を心がける努力は必要でしょうが。

日本語も同じ・・・関西弁、九州弁、東北弁などなど、その地域独特のなまりがあるわけですが、僕的には、このなまりは大切にして欲しいと思いますねぇ。数十年前、僕が関西から東京へ上京したときなど、まだ関西弁が今ほど認知されていなかったこともあり、関西弁でしゃべっていると人に笑われたりしましたが、それでも関東の言葉に変えたいと思ったことはありませんでした。大げさに言うと、関西人の魂は売ったらあかん(!)という気分かな。

国が変われば人も言葉も変わります。それは日本の中のそれぞれの“国”も同じ。冒頭に書いたオーストラリア人軍団と言葉を交わして改めて感じたことは、もっと「違い」を楽しめるようになりたいと思ったのと同時に、その「違い」を尊重しなければ何ごとも始まらない、生まれない、ということかな。